高松駅でレンタカーを借り、一路徳島県の祖谷渓を目指します。8時10分、高松駅を出発。市内はさすがに混んでいますが、街を抜けると快適なドライブに。途中の標識を見ると琴平まで30kmあるんですね。もっと近いイメージがありました。徳島県に入ると国道は吉野川に沿って走っていきます。大歩危が近づくと外国人の姿が目立ってきました。10月6日から9日まで世界ラフティング選手権が開催されるようです。吉野川は以前、日本一きれいな清流と言われただけあって、青く透き通った水がとても印象的でした。約2時間半のドライブで大歩危駅に到着。ここで休憩と情報集め。
大歩危駅
一番奥の東祖谷、二重かずら橋までは約40km。1時間くらいのドライブ。国道45号線は曲がりくねった、狭い道。ところどころ、すれ違いが出来ように、道が広くなっています。しかし、集落のあたりは極端に道が狭く、すれ違いもできません。落合集落を過ぎ、今回の目的地の一つである、名頃かかしの里を過ぎ、二重かずら橋へ、。
二重かずら橋入口
ここは平家の落ち武者が剣山に通うため、祖谷川に掛けられた橋で、男橋、女橋があり、夫婦橋とも呼ばれているそうです。ここまでくるとさすがに観光客はほとんどいません。出会った観光客は10人ほど。日本人は私を含めて3人。こんな山奥にも外国人観光客が来ている。しかも、レンタカーで。遊歩道を降りていき、まずは、男橋を渡ります。全長42m、幅2m、水面からの高さ12m。手すりにつかまりながらゆっくりと渡っていきます。床板は足の長さよりちょっと短いくらいの空間が開いています。中間点あたりに来ると、結構揺れもあります。思っていたよりも怖い。渡り終えて、河原に降りて下から橋を眺めてみる。結構高い。祖谷川の水は透き通っていてとてもきれいで冷たい。しばらく腰を下ろして感慨に浸る。
男橋
祖谷川
そして次に渡るのは女橋。全長22m、幅1.2m、水面からの高さ4m。男橋よりは小さいがやはり怖い。橋の中心から右側を見ると、野猿(人力ロープウェイ)のゴンドラが見える。
女橋
無人のゴンドラは真ん中で止まっているので、ロープを手繰り寄せ、乗り込む。真ん中までは惰性で進んでいくがここからは力いっぱいロープを引っ張らないと進まない。やっとのことで岸に到着。結構楽しい。
駐車場に戻り、名頃を目指します。集落に近づくと、道端には多くの住人が佇んでいる・・・しかし、動かない。すべてがかかしでした。
道端のかかしたち
かかし工房に車を止め、あたりを見学。ここは作者の女性がかかしを作る場所らしい。ちょうど観光タクシーの運転手さんが3人の外国人を案内していました。「この下に作者の家があり、在宅していればお会いすることができます」と説明しています。こっそり後を付いていく。「在宅しているようです」との言葉にちょっとにんまり。後に続いて面会してきました。話を聞くと、大阪からここに戻ってきてかかし作りを始めたとのこと。住民は29人、かかしは230体ほどあり、まだまだ増え続けているそうです。
かかし工房
かかし工房のかかし達
バス停
かかしのモデルはパックン
次に向かったのは奥祖谷観光周遊モノレール。いやしの温泉郷ホテルから発着、延長4.6km、高低差590m最大傾斜40度、65分の自然周遊。モノレールは二人乗りの車両で非常ブレーキや非常無線の説明を受ける。頂上は1400mあり、寒いですよとのこと。モノレールはゆっくりと出発。森林の中を進んでいきます。途中、野生のシカが顔を出したり、頂上付近は霧が出ていて寒かったり、マイナスイオンがあふれる環境を満喫してきました。しかし、65分はちょっと長すぎる感じがしました。
再びに車に戻り、ドライブ再開。途中から国道32号線へ。この道は今までよりも狭い道が続きます。30分くらいのドライブで小便小僧の像にたどり着きました。駐車場はなく、ちょっと広くなっている場所に駐車。崖の上に小便小僧の像がデン、と建っています。よくもこんなところにという感じです。ここは地元の子供たちや旅人が度胸試しをしたという逸話のもとに造られたそうです。ベルギー、ブリュッセルの小便小僧は世界3大がっかりのひとつと言われていますが、ここの小便小僧はがっかりどころか、びっくりでした。
小便小僧
ここを後にして狭い道を走り、やっとのことで広い道へ。高松に着いたのは18時30分でした。奥祖谷はもっと寄りたいところがあったのですが、高松から日帰りではこれが限度でした。祖谷で1泊できればもっと色々なところに寄れたと思います。でも、見たいとこは見られたので満足のいくドライブでした。